2021年01月02日

あけましておめでとうございます。

あけましておめでとうございます。

2020年は弊社にとって選択の年となりました。

起業から9年でトータルステーション2台、地上型レーザースキャナ4台、ドローンも14台を超え、経営をする上で機械設備の維持費等で段々会社が重たくなっていました。

そんな中、今後のお客様からの期待や要望を受けて、3〜4年前からずっと導入を悩んでいたLiDARを2020年10月に思い切って導入

20年近く前から3次元計測を行っており、レーザー計測・点群処理のノウハウは持っているので、導入に関して障壁は無く、後処理を含め即戦力としてすぐに稼動しており、導入して良かったと思っています。

非常に大きな設備投資ではありましたが、導入して3ヶ月、弊社にとっては計測手段の1つとして必然だったと思っております。

既に本格稼動しておりますが、地上から、空から、これからも様々な計測手法でお客様のご要望にお答えできるよう技術の研鑽にまい進してゆきますので、本年もご愛顧の程、よろしくお願い致します。

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導入に際して、妻から
「老後3000万必要だと言われている中、その機械を買わずに貯金に回した方が確実じゃない??」
と言われ、そう言う考えも有るのかとハッとしましたが、、、、、、

技術屋として、導入しないと言う選択は僕の頭には有りませんでした。
色んな角度から見ると言うのは大事だな〜と、妻から教えられた気がしました。


posted by かおる at 13:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 3Dスキャナー

2020年11月06日

LiDAR用ターゲット試作

リーグル社のminiVUX-2SYSを導入して1ヶ月、だんだん癖が解ってきて、より高精度で均一なデータが取得できる様になってきました。

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地形、構造物、設備など、様々な対象物を計測するには、その対象物にあった設定で、その対象物にあったフライトをする必要があり、一辺倒な作業標準では対応できないので、何度もトライアンドエラーを繰り返し、頭に叩き込まなければなりません。

そう言う意味では、ドローン空撮による写真計測と全く同じですね〜。

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今までリーグル社からお借りしていたGCP(対置標識)を使っていましたが、miniVUX-SYSに最適化されたターゲットを製作します。

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リーグルのminiVUX-SYS用に調合した塗料で塗装し、表面の処理法と拡散反射と再帰反射、反射率の異なる板作ってテストです。

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GCPは地面に置くのではなく、ある程度高さが欲しいので測量用の三脚に固定します。

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いつものテストフィールドでフライト
今回は自動航行ではなく目視で操縦しました。
ダムや込み入った構造物を計測する為には自動航行より手動操縦の方が安全で良いデータが取得できる事が多いので、手動フライトでの最適な軌跡や解析の良否をみる為です。
また、今回は手動でフライトさでることでバッテリーの限界フライト時間を見極める目的もありました。

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以前のテストフライトの時には気付きませんでしたが反射強度もしっかりと判読可能で本当にクリアーで良いデータです。

反射強度が低い部分は寒色、反射強度が高い部分が暖色ですが、見事に舗装は均一に緑になっています。
草は黄色からオレンジですが、土のグランドはそれより若干反射強度が弱い様です。
この様な発見も今後の計測や解析の糧となります。

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弊社の車がしっかり綺麗に計測できています。
これだけエッジもしっかり出ていれば設備や構造物の計測も問題なさそうです。
タイヤやルーフに設置してあるソーラーパネルは青で表示されているので反射強度が非常に低いです。

フライト高さは60m、機種によってはアスファルトやタイヤなどの黒い物は計測できずデータが抜けてしまうものもありますが、miniVUX-SYSならしっかり計測できています。

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白のつや有りで塗装したものは草地と同じ反射強度でした。

つや消し白.jpg

つや消しの白で塗装した物は、つや有りと余り変わらず。

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つや消しの白で塗装し、今回の為に配合した反射塗料を塗布した物は反射強度も高くデータの荒れも少なく良く収束しています。

つや有り灰反射.jpg

驚いたのは艶ありのグレーに再帰反射を施した物は、白より反射率が高くなぜかデータの収束率も良好。

レーザーの波長や特性によるのでしょうが、素地は艶ありグレーが良い様です。


この様に、暇さえあれば何度も何度も同じ所で条件を変えて同じ様なフライトをして、機器に最適な条件を探し出します。

この蓄積が、身につき他社との違いとなり、現場毎の臨機応変で的確な対応に繋がって行くんだと信じています。

と、バッテリーの限界フライトテストをしていたら、25分を超えて残り15%で降ろそうと思ったら、草の下の地面が斜めになっている所に着陸してしまって、機体がゆっくりお辞儀をしてしまい、、、、、、、


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プロペラを破損してしまいました。
僕としたことが、、、、、、、、、、不覚
短かったとはいえ、草の生えている所は注意しなければなりませんね〜。

替えのプロペラは持っていなかったので夕方注文して翌日届いたので交換です。
一応予備として3セット購入しました。

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これがもし現場だったら、替えのプロペラもなく出直さなければならない所でした。

「予備のプロペラを用意する」

今回の失敗が大事な教訓となりました。

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ネジにはネジロックをしっかり塗布してテストフライト。
左右に360度回転してもブレもなく、問題無しでよかった。
もし、今回のお辞儀で回転軸のブレや回転数のばらつきが出れば、他のモーターとのバランスが崩れ、芯の通った回転はできないはずですので、、、、、、

posted by かおる at 21:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 3Dスキャナー

2020年10月30日

いつまでも第1線で計測をしたい理由。

ここ数年、老眼がだんだん酷くなり、昔の様にモニターを凝視して瞬きもせずに解析するのもきつくなってきました。
サラリーマンだった頃、部下に
「まばたきしてませんよ!!」
とよく言われていましたし、起業してからも年末から年度末にかけて、毎年目が真っ赤に充血していましたが、だんだんそこまで長時間集中している事が難しくなってきました。

現場でも、背負子に40キロ近い計測機器を取り付けて山を登るのもきつくなり、
「そろそろバトンタッチしないのですか?」
とは言われますが、、、、、、、

それでも新しい機械を手に入れて、今までできなかった計測が出来る様になって喜び。
新しいソフトを駆使して、新しい解析手法を編み出して歓喜。。。。。。

第一線で計測業務に携わっていることに喜びを感じてしまいます。

特に20年近く愛用しているリーグル社のレーザースキャナで計測、解析している時が一番楽しい。

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この様なダムを計測しても、手すりや草木が繁茂している斜面は綺麗に計測できない事が多いですが、、、、

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リーグルのVZ-1000で計測すると、惚れ惚れするほどシャープに手すりが計測できていて、びっくりする程樹木の奥の斜面が計測できています。

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もちろん、どんなソフトを使用しても、この様なフィールドのノイズ処理やクリーニングは自動でできるものでは有りませんし、1朝1夕でできるものではありませんので、そこは20年の経験が役に立つのですが、まるで原石からダイヤモンドを磨き上げるような、1本の木から像を掘り出す様な、アーティスティックな感じがあります。

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VZ-1000のデータを見ていると本当に惚れ惚れします。

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そして、このデータを見て、どう攻略するかを考え、その手法が見事にはまった時、
コツコツと解析をして、綺麗に山の斜面が露になったとき、一番の喜びを感じてしまいます。

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先日購入したドローン搭載型のLiDAR miniVUX-UAVも順調に可動していて、また綺麗なデータに胸が躍り。
新しく出来る様になったことに想いを馳せる今日この頃。

3次元計測に携わって、3次元計測1本で働いてきて20年
まだまだ第一線でワクワクしたいです。

でも、そろそろ後進にノウハウは伝えて行かないと駄目なんだろうな〜。

posted by かおる at 22:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 3Dスキャナー

2020年10月17日

LiDAR初現場無事終了

先日、弊社で導入したLiDAR VUX-miniSYSの初現場へ行って来ました。

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日本酒でも機体にかけて無事故をお祈りしたい所でしょうが、お払いもせず、家を出るとき神棚の水を替えて参った位で、、、、、、、

うまく行くのも駄目なのも全て自分次第。
自力本願な僕には縁起担ぎは余計な気がかりが増えるだけ。

時間をかけてしっかりとフライトプランを作ったので、現場はスムーズに進んで行き、合計19フライトはあっけなく終了。

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弊社のシステムには点群に色を着ける為のRGBカメラが付いていません。
システムはシンプルなのが一番で、故障や不具合の原因になるものは少なければ少ない程良いですし、カメラが無い事で約1キロ軽量化できるのでフライト時間が長くなるメリットがあります。

その代わり、計測した点群にカラーが欲しいお客様には別行程でオルソ画像用のフライトをして、後処理で点群に色付けを行わなければなりませんが、、、、、、、
この方が綺麗なRGBが着くんです。

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と言う事で、LiDARのデータはまだ処理できていませんが、オルソ画像は作成できました。

SfMでも3次元モデルがしっかり出来たので、写真計測とLiDARとの差分解析もしてみたいと思っています。

これからが楽しみです。



posted by かおる at 20:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 3Dスキャナー

2020年10月16日

リーグルのスキャナーデータはやっぱり惚れ惚れする。

航空レーザー、写真計測、地上型レーザー、LiDAR、SLAM、、、、、、、、
20年以上色々な点群データを扱っているけど、リーグル社のVZ-1000のデータが一番美しくて精度が高くて様々な情報を吸い出せる。

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キャットウォークの手摺までこんなにしっかり、綺麗に計測できるのはリーグル社のスキャナーだけだろう。
レーザーはマルチパスで、しかも分解して保存しているので、ファースト、ラスト、全反射等、用途によって使い分けられるし、、、、、、

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普通、反射率は距離によって減衰するのに、VZ-1000は距離に依存しない反射強度を1点1点に持っているので、コンクリートの表面の湿潤状態なども一目瞭然。

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手軽な計測手法が沢山出てきて、地上型は廃れてしまうんじゃないかと不安になっていたけど、、、、、
リーグルのスキャナで計測したデータを見ると、一発で不安は吹き飛んでしまう。

20年前に発売されていたリーグル社のLMS-Z420iも未だに現役で動いているし、リーグルの機械の堅牢さと色あせない性能は流石だ。
posted by かおる at 12:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 3Dスキャナー